「志摩里海シーカヤック大会」参戦(?)記

o-papa

2012年09月14日 18:30

初めて開催される「志摩里海シーカヤック大会」に参加してきました。

人間の暮らしと共存する「里山」があるように、英虞湾のような海を「里海」と位置付けて
大事に受け継いでいこう、という動きが起こっています。
そんな里海を会場にしたシーカヤックマラソンに参加しました。


会場は「次郎六郎海水浴場」です。
ともやま園地の先端部分。
美しい浜辺です。
海水浴シーズンはマイカーでここまでは入って来られません。

ぞくぞくと集まりだした参加者達。

クルマのナンバーは三重、名古屋、三河、浜松・・・。
結構遠くからも来られてるんですね。
それにしても、皆こなれた感じで艇もピカピカFRPの速そうなのばかり・・・。


雷雨が心配でしたが、良く晴れました。


浜にずらりと並んだ参加艇。
駐車場と浜の高低差は少ないですが、階段を5段ほど降りる必要あり。
スロープを付けてほしいですね。


10:30スタート!
写真撮っていたらいきなり出遅れました。

先頭集団はあっという間に見えなくなります!(汗)
なんであんなに速いんだろ?


英虞湾らしい風景です。
低い島々に挟まれた狭い海峡。
赤茶色の崖と松を中心とした緑。
パドルの横を、タコクラゲがのんびり漂っています。

しかし、
そんな風景や自然を楽しんでいる余裕はなし。。。

でもこの時点では、まだ自分の順位は真ん中あたりだろうと思っていました。
根拠もなく。(汗)


賢島を右回りにぐるっと回りこんで「賢島大橋」と「志摩観光ホテル」が見えてきました。


賢島大橋を潜った後、さらに漕いで行くと国道と近鉄の橋。
クルマや電車に乗っているとあっという間に渡ってしまうので気がつかないけど、
賢島はやっぱり「島」なんですよね。

近鉄の下を潜ったあと、そろそろペース上げていかなきゃなあ、と前方のパドラーに視線を移したとき、
なんとそのパドラー、落とした帽子を拾おうとして見事に沈!
ありゃりゃ~!
岸には近いのですが、垂直の護岸には牡蠣殻がびっしり。
波や風は強くないけど、岸に寄ったら艇が傷入ったり怪我するかもしれません。
パドルフロートも持っていないみたいで、自力での再乗艇は不可能な様子です。

目の前で沈脱されたら、たとえレース中であっても見捨てるわけにいきませんよね。
急いで近づく背後から「大丈夫ですかー!」の声。
振り返れば、そこにはサポートの漁船が。
あ、あれ、もしかして最下位?(汗)
ここで初めてその事実に気づいたのでした(笑)

動揺を隠し(笑)、algaforestで習ったレスキューを早速実践。
そのパドラーさんは乗艇の時の体の向きが逆でしたが、なんとか再乗艇に成功。
排水もお手伝いして再スタート。良かったですね。

ところが、あれれ?
沈のお陰でクールダウンしてすっかり回復したそのパドラーさん、僕を置いて先に行ってしまうではありませんか!?
えー、それって、それって・・・(T T)

そしてさらなる苦難が。

なんと、足を伸ばそうと動かした時に、左のフットブレイスがぽろりと取れてしまったではありませんか!
あり得な~い!
そのままではラダーが右に切れたままになってしまうので急いでフリップアップ。
右足だけ踏ん張るわけにもいかないので、膝とお尻だけで下半身を固定して漕ぐしかありません。。。(T T)

そして
「助けた側が置いてけぼり→最下位」
というこのシチュエーション。。。

理不尽?
いやいや、これがレースという世界でしょ?
彼は今、何を思って漕いでるんだろう?
まさか「しめしめ」なんて思ってるわけないよね?
このまま最下位になったら「レスキューしてたから」って自分に言い訳してしまうだろな。
彼は「レスキューしてくれた人より先にゴールした」ことを気に病むかもしれないな。
うーん。。。
ってゆーか、なんでこんな悶々としなきゃいけないの?

う~ん、
どうすりゃいいのさ~?

・・・

整いました。

がんばって、彼を追い越せば良いんです。

真崎島の海水浴場を左手に見ながらターンすれば、あとはまっすぐゴールまで漕ぐのみ。
そこからはもう、必死で漕ぎました。
ハイドレーションの水は尽きていますが、尻で艇をホールドしつつ兎に角漕ぎまくりました。
2艇を抜き去り、さらにはるか前方に見える黄色い艇を目標に、針路がブレないよう注意しながら。
無我夢中で漕いで行くと、いつの間にか黄色の艇はすぐそこに。
そしてゴールのゲート。
着岸はほぼ同時。
艇を降りてわずか数m先のゲートをくぐればゴールなのですが、渾身のダッシュを試みるも、足がもつれてまともに走れず。。。
黄色艇のパドラーに3秒遅れでのゴールとなりました。

その約10分後、ラストのパドラーがゴールイン。
最後の約2kmで10分の差をつけたということになります。
がんばった俺。
と、心の中で自分を褒めつつ(笑)、笑顔でお互いの完漕を讃えます。


はい。
カレーはお代わりして2杯食べましたよ。(笑)

いやー、楽しかったけど、想像してた3倍位しんどかったなー。
トップの方は僕よりも45分も早くゴールしていたようです。
スゴイとしか言いようがない。。。

来年も開催されるのであれば、自己ベストを更新したいですね。
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