こんなの↓作ってみましたよ。
2012年5月12日夜明けの明石大橋。
今回目指すのは
高知・仁淀川です。
「最後の清流」といえば、かつては四万十川を指す表現でしたが、最近はあまり使われませんね。
四万十川は全国的にメジャーになっていきましたが、「水質なら仁淀が上」という話は以前からチラホラ・・・
勿論、四万十川は景観だけでなく、流域の文化を含め、素晴らしい川ですが。
高知自動車道を伊野インターで降り、僅か数km走れば仁淀川。
実は私は学生時代、伊野の隣にある高知市朝倉で2年間過ごしました。
仁淀川はとても身近だったのですが、当時は自転車とオートバイ浸けの日々を送っていたので
主に道から眺めたり、広大な河原をバイクで走ったりするだけでした。。。
仁淀川を漕ぐのは4年ぶり?2回目です。
前回は小雨で寒く、しかもちょっと濁り気味。
正直、良い印象はなかったのですが・・・。
それにしても今回は良い天気!来て良かったー。
今日は独り漕ぎなので、出艇地を探しながらまずはじっくり下見します。
柳瀬橋の上から。素直な流れです。
出来地の瀬。一つ目。
勢いのある波が4つ位立ってます。流れが速く、瀬音も大きいけど、まっすぐ漕げば大丈夫そうです。
二つ目の出来地の瀬?
岩を避けて真ん中を行けば大丈夫でしょう。
前回は「水辺の駅あいの里仁淀川」からスタートしましたが、今回は時間があるし、出艇地はもう少し上流で、河原へのアクセスもしやすい「黒瀬キャンプ場」下に決定しました。
コンクリのスロープ終点にクルマ3台位は置けそうです。
10:35いよいよ出発!
まずは新緑の山間をのんびり漕いで行きます。
実は・・・
出艇地前の水は僅かに濁りがありました。ダム水特有の濁りですね。
しかし、柳瀬上分で吾北方面から流れ込む支流は、寒風山、瓶ヶ森などの雨を集めた清冽な水。
透明度が1ランクアップしました。
さきほど下見した「二つ目の出来地の瀬」を上から。
無事にクリアして・・・
「一つ目の出来地の瀬」へ。
左に寄りすぎないよう気をつけて、無事にクリア。
カラリと晴れた高い空に、風に流される白い雲。
サイバラの漫画にも出てくる「高知の空」ですねー。
のんびり漕いでちょうど12:00頃、「水辺の駅あいのさと」に到着。
河原に艇を置き、店に入って軽くランチ。
セルフのおでんを取ってテラス席へ。
他にうどんや丼などのメニューもありますし、時間が早ければ柚子酢を使った「田舎寿司」もありますので、休憩にぴったりですね。
清流を眺めながら、食後に持参したコーヒー。
至福の時です。。。
12:48
さて、出発前に水中をパチリ。
キターっ!これがいわゆる「仁淀ブルー」でしょうか。
遠くにいる鮎の姿もバッチリ確認できます!
この辺りまでくると、浅瀬では素ん晴らしく透明度が上がります。
浮遊物・懸濁物が淵で沈降し、さらに砂礫によってろ過された結果でしょう。
流域にかなりの人が住む大河なのにこの水質。
スバらしいですね。
この後も、このような穏やかな瀬がいくつかありました。
新緑と青い空。何度もため息が出るほどです。
14:04「名越屋の沈下橋」が見えてきました。
シットオンの家族がくぐって行きます。
何度も大水に耐えてきたのでしょう。橋はイイ感じに老朽化して風景に溶け込んでます。
カヌーツアーの事務所がある「土佐和紙工芸村」を通過。
中州によっていくつかに分れる流れのうち、一番左にある小さな流れを選択。
両側には草が生い茂る小石の河原、浅かったけど透き通った水がキラキラ光っていて、思わず声が出るくらい美しい風景でした!
15:46
加田キャンプ場に到着。ここをゴールにします。
と、その前に・・・
このキャンプ場付近の右岸には通称「仁淀の釧路川」と呼ばれる水路のような区間があります。
そう聞くと行ってみたくなりますが、入口がとても浅いのでファルトだとちょっと無理かも。
「釧路川」と呼んでしまうのが本家に申し訳無く思う位、ゴミが落ちてたりしてて正直あまりきれいじゃない。。。
でも、こうして写真に撮ると、ちょっとそれっぽいですね。
ちなみに、出口は本流との流速差が大きく、流れにインしたりフェリーするのはちょっとドキドキです。
なんとか沈せずに加田キャンプ場にゴール。
今回、回送用に自転車を積んでいったのですが、下るのにどのくらい時間かかるか不明だし、ゴール地点を決めてしまうとそこまで漕がなきゃいけなくなる、或いはそこで終わらざるをえなくなる、と行動の自由度が制限されるため、いざとなれば「
大はらハイヤー」さんに頼ろうと腹をくくり、結局自転車は使いませんでした。
艇を置き、キャンプ場入口付近の「加田半鐘」バス停まで歩いて行って時刻見たら、運が良いことに約10分後にバスが来ることが判明。バス回送と相成りました。
「加田半鐘」から「出来地」バス停まで、確か750円だったと思います。
ここから黒瀬キャンプ場までは徒歩1km。
クルマを回収して加田へと戻ります。
途中、
やっぱり渡ってみたくなりますよね。
さきほど下をくぐってきた名越屋の沈下橋です。
明るいうちに艇をキャリアへ。これで明朝すばやく出発できる(かな?)。
加田キャンプ場はトイレが更新されてて快適度がアップしてます。
悠々と流れる仁淀川を眺めながら、のーんびりできます。
ただし、テントを張る位置に注意!
トイレに近いところや、木陰に張ると、風向きによって裏の養豚場?のにおいがします。豚の泣き声聞きながら焼豚食べたりするのもちょっと・・・ですよね。(汗)
砂利が深いので2WDだとキツイかもしれませんが、できればなるべく川側でちょっと上流側に張ったほうが快適です。
お風呂は
「土佐和紙工芸村くらうど」の外湯が使えます。
600円でした。温泉ではありませんが、木質ペレット燃料を用いたエコなお風呂です。
買い出しは電停「北内」前の大型スーパー「サニーアクシス」へ行けば何でも入手できます。営業は夜10時まで。
今日一日の素晴らしい体験を振り返りつつ、たき火しながらの夕飯。
この日は前述のスーパーで買った鰹のたたきでした。
ちょっと高かったけど、流石に旨かったです!
もう少し早めにスタートできれば、「土佐和紙工芸村くらうど」前でランチして、仁淀大橋まで漕ぐのも良いかもしれませんね。キャンプ場は越知町側にもいくつかありましたが、加田が使いやすいと思いました。
また、今回の出艇地「黒瀬キャンプ場」よりも上流側へ行くと、映画のロケ地でもある「浅尾の沈下橋」などがあり、景観的には素晴らしいのですが、ダムの影響でだんだん水が濁ってきます。また、浅尾より上流には岩がかなり多く、ファルトではキツイかもしれません。
鮎釣りに関しては6/1が解禁日のようです。解禁直後や落ち鮎シーズンは気をつけたほうがよいと思います。
特に大きな危険個所は見当たりませんでしたが、「リバーツーリングマップ」に書かれている瀬に関する情報はかなり鮮度が落ちてるようですので、可能な限り道路から下見することをお勧めします。
今回は行けなかったのですが、越知町には鰻の名店「大正軒」があります。予約制ですので要注意。
また、時間があれば「横倉山自然の森博物館」もお勧めです。安藤忠雄氏設計の美しい建物の静かな博物館で、地質学的にも価値がある流域の自然や文化が紹介されています。
というわけで、
拙い画像と文章で、感動が伝わるか疑問ではありますが、今回のコース・時間設定等、のんびり漕ぎのツアーを計画されている方に、一つのパターンとして参考にしていただければ幸いです!!